旧約聖書の考察

暗号は異次元の絶対唯一なる存在の仕業か        




 旧約聖書はキリスト教の教典とは言うものの、前にも述べたが、キリスト教のものだけではなく、ユダヤ教、イスラム教の原典である。
これらの宗教を信仰する人々が世界の人口約58億人(1997年)の3/4を占めているわけで、改めて聖書が驚異的パワーを秘めていることが分かる。

















































「聖書の暗号」は源泉をひとつにする旧約聖書「モーセ5書」の中に見出される。旧約聖書とは何なのかという問いに、その本質について評論家でカソリック教徒でもある犬養道子さんの著作「旧約聖書物語」(新潮社刊)中で次のように興味深く書かれている。

――聖書がなかったら、人類の文化はいちじるしく変わったものとなっていたろう、とフランス・アカデミーのダニエル・ロップスは一度言った。
少なくとも「聖書が書かれていなかったら」今日私たちがヨーロッパ文明と呼び、イスラム( 回 教 )文明と呼ぶものは誕生しなかった。ユダヤの問題――たとえば第二次大戦中のあのアウシュビッツ―は生まれなかった。イスラム教もキリスト教もユダヤ教も、実に旧約聖書の「子供たち」だからである。(中略)アブラハムが、人々の父として唯一神教に「招かれる」ことがなかったら、泰西の絵画彫刻のおびただしい傑作はついぞこの世に現われることなく、また我々日本人に、ある異質なるものを感じさせずにおかぬ神学的雰囲気をまとった文学作品の数々も、創造されなかった筈である。逆にいえば、(イスラム教やユダヤ教のことは一応さしおき)われわれにとって一見親密なものとなってしまった西洋文化の、根本もまたその果実も、実は聖書の知識なくしては理解することは難しいということなのである。――その本質については、犬養道子さんはこう記しておられる。
――それは一語でいうならば、絶対唯一の存在と、時の流れに漂う偶有である人間の関係である。絶対なる創造主によって介入されつつ人間が形成してゆくものが歴史なのだという歴史観である。偶有とは異なる次元に存在する超絶者を認めることに由来する立体的な世界観である。(中略)聖書は、旧約・新約と並んで、いつの時にもどこの国の民にも読まれ得るだけの普遍の人間を描き出している。約束をしては破る弱さ、過去に照らして判断することをしない愚 か さ、信ずるよりも疑心暗鬼に動かされてしまう暗さ。しかもなお求め続け、願いつづけ、迷いぬきながら歩み続ける人間という存在。なぜ苦しみや痛みがこの世にあるのかというヨブの問 いは人間の永遠の問いであり、アダムとエヴァの失楽園の物語は、死とは何で、なぜ 生と死は銀貨の裏表のごとく緊密に結ばれているのかを考えずにいられない人間の最初の物語ともいえる。このゆえにこそ、聖書は新・旧ともに永遠のベストセラーとして不動の地位を守るのである。――
 ここで注目すべきは、この愚かで、弱く、迷える存在である人間が、異なる次元に存在する超絶者を認め、その絶対なる唯一の存在・創造主によって介入されつつ、形成して来たもの、またこれから形成していくものが歴史なのだという犬養さんの哲学的考察だ。
そうした視点で遠い、遠いいにしえからの人間の歴史を振り返ってみると――過去から現在、現在から未来へと絶え間なく流れる人間の歴史において、神という絶対唯一なる存在と、人間との出会いは、いったいどのようになされたのか――旧約聖書がいつ誰によって書かれたのかの問題がたいへん気になってくる。
新約聖書は聖書学者のサムエル・テリレンによると、イエス誕生後ずっと後になってからで紀元50年から150年の間だろうと推測され、1世紀のキリスト教徒たちが彼らの集会で読む書き物を集め始めたとされる。
旧約聖書は新約聖書よりかなり古く、そのトップにある「モーセ5書」は、次の5つの書からなり、これはたぶん紀元前1000年から397年の間に書かれたと推定されている。ユダヤ教では、前述したがこの5書のことを「トーラー」(律法)と呼んでいる。「創世紀」、「出エジプト記」、「レビ記」、「民数記」、「申命記」。アダムとエヴァで知られる天地創造の話、モーセの生から死まで、そしてあの有名な「モーセの十戒」の話。イスラエル民族を引き連れてエジプトを脱出した話、モーセがシナイ山の頂上に独りのぼり、雷鳴や稲妻の中で神と出会い「十戒」を受け取った話、シナイ山で神はイスラエル民族と、おごそかな契約を結んだ話、イスラエルは歴史の中で「聖なる民」として彼らの使命を知るようになった話、他が記されてる。その時、神から授かった守るべき「十の戒め」が「十戒」で石板に刻印されている。
この辺は映画にもなり、あの神秘的な場面を記憶されている方も多いだろう。
「モーセ5書」も十戒と同じようにモーセが神の啓示を受け、こちらは神から一言一言、口述伝承されたものをモーセの死後ずっと後になって文字化されたと伝えられている。
絶対唯一の存在に最も時間的にも、位置的にも近いこれらの「モーセ5書」に、その不可思議な暗号封印の謎が秘められているのだ。


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