宇宙飛行士達の見た「神」とは

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 ジャーナリストの立花隆氏の書いた『宇宙からの帰還』は、宇宙飛行士たちの貴重な体験をインタビューしてまとめた傑作である。この中で、宇宙飛行士たちは「神」について多くのことを語っている。
アポロ搭乗員の一人であるジム・アーウィンは、宇宙から帰還するなり、NASAを辞めて伝道者になった。現在は宗教財団をつくり、世界中に神の存在を説いて回っているという。
 ジム・アーウィンは1971年7月、アポロ15号に搭乗して月に着陸する。3日間にも渡って探索を続け、白色結晶質の灰長石を地球に持ち帰った。分析の結果この石は46億年前のものであることが判明し、それ以前から言われていた「太陽系の天体は46億年前に『一度に』できあがった」という仮説を証明した。
 地球を含めて太陽系の天体が一度にできたということは、聖書の創世記の天地創造のテキストに合致する。そこで、この岩は「ジェネシス・ロック(創世記の岩)」と呼ばれるようになった。
 ジム・アーウィンは、「自分がこの石を発見できたのは、神の導きであった」と語る。
「私には、その石がそこにそうしてあったこと自体が、神の啓示と思われた。それを地球に持ち帰り、それが分析の結果、“ジェネシス・ロック”と命名された時、それが神の啓示であったこと、神が私に地球に持ち帰らせるために、そこに置いておいてくださったものであることを確信した。
だから、私も地球に帰ってきた時に、ちょうどその石が私に向かって語りかけたように、神に対して、“私はここにいます。さあ取ってください。取ってあなたのために用いてください”と言ったのだ」
 アーウィンは月に降り立った時、「振り向けばすぐそこにいる」と思われるくらい、「神がすぐそばにいること」を実感したという。その時の経験から、彼は月から帰るやすぐに洗礼を受け直し、残りの人生を神に捧げることにしたのである。
 

宇宙遊泳 アポロ15号のクルー左よりアーウイン、スコット、ウオーデン





アポロ14号の乗組員だったエド・ミッチェルは、人類で初めて月面でゴルフをした男である。多くの宇宙飛行士が語っていることだが、彼もまた、宇宙から帰還する際に「人間と神との関係」について深く考えたという。
 彼の言う「神」は、「エロヒム」という概念に非常に近い。少し長いが、引用してみよう。
「世界は有意味である。私も宇宙も偶然の産物ではありえない。すべての存在がそれぞれにその役割を担っているある神的なプランがある。
そのプランは生命の進化である。生命は目的を持って進化しつつある。個別的生命は全体の部分である。個別的生命が部分をなしている全体がある。すべては一体である。一体である全体は、完璧であり、秩序づけられており、調和しており、愛に満ちている。この全体の中で、人間は神と一体だ。自分は神と一体だ。自分は神の目論見に参与している。宇宙は創造的進化の過程にある。この一瞬一瞬が宇宙の新しい創造なのだ。
進化は創造の継続である。神の思惟が、そのプロセスを動かしていく。人間の意識はその神の思惟の一部としてある。その意味において、人間の一瞬一瞬の意識の動きが、宇宙を創造しつつあると言える。(中略)神とは宇宙霊魂あるいは宇宙精神(コスミック・スピリット)であると言ってもよい。宇宙知性(コスミック・インテリジェンス)と言ってもよい。それは一つの大いなる思惟である。その思惟に従って進行しているプロセスがこの世界である。人間の意識はその思惟の一つのスペクトラムに過ぎない。宇宙の本質は、物質ではなく霊的知性なのだ。この本質が神だ」(前出『宇宙からの帰還』より)







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